Lifehackerの記事から。
あなたが注意欠陥/多動性障害(ADHD)の若者だとしたら、大学では通用したやり方が、職場では通用しないことを覚悟しなければなりません。
大学ではADHDの学生を支援する環境が整っていましたが、卒業後は、ランドマーク大学の教授でLearning Differences(学びかたの違い)の専門家であるMacLean Gander氏が「明らかにADHDに不親切」と呼ぶ環境へと入ることになります。
そして、すみやかに環境に適応できなければ、職を失う可能性があります。
ADHDの人は、解雇される可能性が61%高く、リストラされる可能性が33%高く、また、自主退職する可能性が3倍高いことがわかっています。
結果、注意欠陥障害協会によると、ADHDを持つ大人の3人に1人が失業者であるということです。
もっとも、あなたもそのうちの一人になる必要はありません。
アメリカの話なのかもしれないですが、解雇される可能性が61%高いとか言われると辛いですね。
そうならない為の対策が紹介されています。
ADHDは、集中力を調節する神経伝達物質であるドーパミンとノルエピネフリンの分泌不足によって引き起こされる神経系の疾患の1つである、と言われています。
しかし、そんな説明にだまされてはいけません。
ADHDを持つ人も、注意を払う能力を完全に有しています。事実、私たちADHDは、あらゆることに注意を払います。
となりのとなりの席で大きな音でタイプを打っている女性、休憩室でコーヒー豆を挽いている男性、窓の外に見える建設作業員など、発達障害を持たない人がシャットアウトしているあらゆる小さな刺激が、ADHDを持つ人の脳には飛び込んできます。
世界保健機関(WHO)の調査によると、何も対策をしない場合、平均的なADHDを持つ大人は、毎年22日分の生産性を失っているということです。
幸いなことに、対処法はあります。
ADHDを持つ人は、症状の重症度に応じて薬を服用したり、絶え間ない刺激に対処するスキルを開発することができます。
そうしたスキルこそが、大学を卒業して働き始める若者が、身につけなければならないサバイバル戦略なのだと、オンラインコーチングコミュニティImpactADHDの共同創設者であるElaine Taylor-Klaus氏は言っています。
ADHDの人は年22日分の生産性を失っているということは22÷365≒6%の生産性ダウンという意味なんでしょうか。
○締め切りぎりぎりでまで先延ばさない
徹夜仕事で乗り切ろうとするのはもうやめなさいということです。20歳のときは、締め切りに追い詰められてから過集中で乗り切ることが効果的な戦術であったかもしれない。
しかしそのスキルをいくら磨いても、長い人生を成功に導くツールにはならない。
Taylor-Klaus氏は言います。
社会人になれば、学生時代とは違って、課題を提出したとたんベッドに倒れ込む、というわけにはいきません。
また、寝不足でふらふらの社員が上司を喜ばせることもめったにありません。
続いて、
○診断結果ではなくニーズについて話す
きっとあなたも、上司に自分がADHDであることを話し、業績が振るわない理由を説明したくなるはずです。学生のときには、教授に自分がADHDと診断されたことを伝えていたでしょうから。
しかし、人事コミュニケーションストラテジストのLaura MacLeod氏は、慎重にならなければならないと言っています。
「多くの人はADHDが何であるか正確には理解してはいない」 「different learning(学び方の違い)」という概念をよく理解している教授たちとは違って、あなたの上司はADHDが何であるかを理解しておらず、ADHDに対してステレオタイプのネガティブなイメージを持っているかもしれません。
(中略)心理学者のMaelisa Hall氏は、そうするかわりに「自分に必要なものは何か、どうすれば生産性が高まるかを伝える」ようにと言っています。
たとえば「私はADHDなので、仕事に集中するには会議室で1人でこもる必要があります」と言うかわりに、「このタスクを達成するためには、集中を乱されない環境が必要です。騒がしいオフィスではなく、静かな会議室で2時間仕事をしたいのですが、いかがでしょうか」と伝えてみましょう。
中々、日本では難しそうですが、「こうすれば私はよく働ける」ということを上司に知ってもらう努力はすべきなんでしょうね。向こうはこちらの特性を良く知らないのですから。
○学習の機会を回避をしない
Gander氏は、ADHDと診断されたことを松葉杖のように利用してはいけない、と新社会人たちにアドバイスしています。学生寮で一人部屋を要求したり、「個別障害者教育法(Individuals with Disabilities Education Act)」にもとづいて試験時間の延長を要求することと、就労者のために定められた同じような法律「障害を持つアメリカ人法(Americans with Disabilities Act)」にもとづいて職場で便宜を要求することの間には、大きな隔たりがあります。
「たしかに、連邦法で義務づけられている配慮と支援が、さまざまな場面であなたを助けてくれるだろう」と同氏は言います。
しかし、若者は「重要なスキルや戦略の学習を回避」すべきでない、とも言っています。
勉強し続ける必要があるってことはADHDでも定性発達者でも同じってことですよね。
○働き続けるための「スキル」をつける
ADHDは生涯続く症状です。子ども特有の病気のように喧伝されていますが、大人になったからといって急に脳内の神経伝達物質が増えるわけではありません。とかく気が散りやすい脳を抱えた人生をサバイバルする鍵は、特定の状況だけの使えるトリックを覚えることではなく、幅広く適用できるより大きな能力を培うことです。
有用な資格を取ったり、誰にもないスキルを磨くってことでしょうか。
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